合気道稽古人の身体的特徴~能ある鷹は爪を隠す

Day57  藤沢合気道会 2018.9.9 2020.4.24

合気道の稽古人は、見た目が普通の人と違うのか、考えてみました。

合気道稽古人の身体的特徴

まず、他の武道の場合はどうでしょう。

私のいとこは、中高・社会人と部活で柔道をして、耳たぶが変形しています。
「餃子耳だよ」
本当に餃子に見えるし、うまいこと言うなぁと感心しました。

正式には耳介血腫(じかいけっしゅ)というそうです。
耳への圧迫する刺激が繰り返され、皮膚の下で出血して血が溜まり、耳が変形します。
柔道に限らず、レスリングや総合格闘技など寝技でなるそうです。

空手などの打撃系は拳ダコ。
拳立て伏せや巻き藁で拳を鍛えたり、繰り返し打突練習をするから。
あるいは拳全体がふっくらと大きくなるとか。
流派によって、直接打撃を重視したりしなかったりするので、一概には言えないかもしれません。

剣道は長年続けると、足の裏がとても固くなります。
すり足での移動と攻撃時のするどい踏み込みで、皮膚への強い刺激が繰り返されるからだそうです。

話を戻します。
合気道の場合はどうでしょう。
パッと見で「おぬし、合気道の心得があるな!」と分かるような特徴はあるのでしょうか。

拳ダコなし=拳や手刀を直接鍛えたりしない。
餃子耳なし=寝技はない。

足の裏は、何十年と稽古すれば、固くなるかも。(私レベルでは変わりなし)
それから、くるぶしや膝が畳でスレている可能性があります。
男性だと、よく握られる手首の少し上の毛が濃くなるとか、四教を決める人差し指付け根が硬くなったりするそうです。

アメリカンフットボールや柔道の選手は首が太くなるけど、合気道ではそんなことはありません。
稽古だけでは、筋肉隆々にもなりません。

体幹が鍛えられるので、しなやかな体つきの人が多いです。
だから、女性にもおすすめなんですけどね!

強いて言えば、背筋が伸びて姿勢がいいことでしょうか。
でも、合気道に限らず、姿勢のいい人はいます。
スポーツも武道もダンスも、姿勢は大事ですもんね。

一発で分かるのは、正座してもらい、そこから座ったまま移動してもらうことです。
合気道をやっているなら、条件反射で「膝行」するはず。
茶道などの膝行とは全然違う、ダイナミックに左右交互に片膝を立て、大きく進む方法です。
合気道稽古人の身体的特徴と膝行
合気道稽古人の身体的特徴と膝行

この膝行は合気道独特の動きです。
でも、これだと行動から分かるだけで、見ただけでは分からない。

結論としては「ぱっと見て分かる身体的特徴はない」
普通の人に見えるけど、何かの折に体捌きでさっと身をかわしたり、倒れた時に受け身で自らを守れるってカッコいいと思いませんか。
能ある鷹は爪を隠す、を地で行くのが合気道有段者。

見かけからして強過ぎると敬遠されることもある、世知辛い時代にぴったりの武道だと思います。

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ここから下は たまに意味不明な 稽古備忘録です。

本日の稽古内容

相半身片手持ち四方投げ(表)

受けが右手で取りの左手を持つ、という逆半身の持ち方だけど、取りの足は相半身(左足前)でスタート。
後ろの足を大きく前に1歩踏み出しながら、持たれた手を振りかぶり、転換して投げる(後ろ受け身)
2歩で技を完結させる。

投げる時は、自分の中心線の前に腕が来るようにして、まっすぐ下におろす。
最後、取りはぐらつかないように、しっかり腰を落とし、後ろ足のかかとを畳につけて安定した状態を保つこと。

逆半身片手持ち四方投げ

相手に手を取られる前に、動きながら四方投げに入る。
(裏)の方がやりやすかった。

逆半身片手持ち四方投げ(アンモナイト?四方投げ)

相手が腕を取りに来たら、螺旋状に動きながら四方投げ。
逆半身で右手を取りに来たとしたら、取りは左手で相手に当身を入れ、そのまま円を描くように左手で相手の腕をつかんで四方投げ。

相手の背中ではなく、お腹側に回りこんでいく感じなので難しい。
空いている手で相手にビンタして、その手の動きに体がついていく感じで回る」と教えてもらったら、動線が理解出来ました。

手を取りに来た相手と一緒に動く練習

逆半身で相手が腕を取りに来たら、自分の腕をお腹の前に引きつけ、相手と一体になったつもりで動く練習。
腕だけで動かすのは無理。
自分のお腹に集めてから動く。難しい。

横面打ち四方投げ

相手が横面を打ちに来たら、自分から飛び込んでその腕を制する。
人間、自分の中心に近い場所だと力が出る。
横面打ちに力がこもる前に自分から飛び込んで、(相手の)中心から離れたところで制する。

片手は相手の顔に当身、もう片手は相手の肘あたりを手刀でおさえる。
あまり相手の腕の先の方を狙うと、かわされる可能性がある。
(肘あたりを狙えば、自分の肘を畳んで相手の後ろに入るのも可能。違う技もかけられる)

相手の腕に手を滑らせて、相手の腕を伸ばしたまま四方投げ。
腕が伸ばされている=崩れているので、その状態を保つことが大事。

受け方の改善点を教えてもらいました。
近寄って横面打ち。そこで足に根が生えてしまっている、とのこと。

確かに「横面打ちした。任務完了!」の気分になっていました。
相手の動きを利用して投げる技なのに、受けが止まってしまっては稽古にならない。
体を自然に柔らかく保ち、取りの動きについていく。

横面打ちをかわす練習

掛かり稽古方式で、横面打ちをかわしながら すれ違う練習。
遠くから相手のこめかみを手刀で狙うのが横面打ちだそうです。

怖がらないで畳の線を目安にまっすぐ歩く。
手刀だから当たっても平気なのに、当てるのも当てられるのも怖くて、大回りになってしまう。
先輩方のように、紙一重ですれ違えるようになりたい。

最後の投げ練習

飛び受け身、左腰骨が畳に当たる。
右側は腰骨以外の部分で畳に接しているから痛くない。

左側の飛び受け身の軌道修正が課題。
技の中で自然に飛び受け身ができるようになるのが一番の課題。

稽古のお土産

左腰骨の軽い打撲
肩周りがほぐれた

昨日の奉納稽古で、かなり肩が凝っていたのですが、今日の四方投げ責めのおかげでほぐれました!
上手に投げてくださる先輩方のおかげです。

稽古の凝りは稽古で癒す。
合気道ってすごいな、と再認識しました。

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