多人数掛け~王道・技巧派・平和主義派

2021.10.10 2021.1.4

いろいろな多人数掛け

二人掛けは、相手がふたり。1対2。


多人数掛けは、相手が増えます。

1対3以上。ふたりでも無理なのに。更に無理。

受けが一斉にかかってくる・ひとりずつ次々に来る、の2パターンあります。

受けが一斉にかかってくる場合

集団を相手にしなくてすむように動き、つかまらないのが最大の課題。

つかまって動けなくなった時点で、終了となる。


人によってやり方は色々です。

教えてもらった方法を大きく3つに分類して、勝手な名称をつけました。

① 王道の多人数掛け

お手本は、我々を魅了する先生方の演武。


入り身・半身・呼吸投げで、どんどん投げていく。

気力体力実力ともに充実していれば可能。

体が大きければ尚良し。


先に迫ってきた相手を投げ、次に来た相手を投げ … を繰り返す。

半身で入って、体の変換や、両腕で球を転がすように投げる呼吸投げが素早くて適している。

時間かかる技は、他の受けにつかまりやすくなるので避ける。


背後から来たら、顎への当て身で倒す。

後ろはすぐ処理して、基本的にすべての受けを前に置いておく。

② 技巧派の多人数掛け

利用できるものはすべて使い、受けの連携を崩す。


受けの集団を誘導するように、ちょっと引きつけてから左右どちらかへ動く。

受けの端の (相対的に) 弱い人の方へ動き、受けの塊を渦に巻き込む。


両側から来られるとつかまるので、受けの塊を常に片側に配置しておく

番外編としては、集団の真ん中を半身ですり抜け、相手が戸惑っている間に投げる人もいる。


弱い人を強い相手 にぶつける の方へ投げる

あるいは、その人を三教などで制して 人質 盾にする。

盾の受けを解放したら、すぐに次を確保して、集団との距離を保つのに使う。


利用できるものを駆使して、つかまらないようにする。

③ 平和主義派の多人数掛け

反撃は捨てて「つかまらない」ことだけを重視する。


受けの集団を誘導するように、左右どちらかへ動く。

受けの左右の端の (相対的に) 弱い人の方へ動き、その人を後ろからつかまえる。

三教などで逃げられないようにするのが理想。


つかまえた人を盾にして、最初に動いた方向にそのまま回る。

受けの塊を渦に巻き込み続ける。

渦の中心でいれば、外側の受けは背後に回るのに倍以上走る必要がある。


回転の向きを変えると、反転する瞬間に勢いがなくなるので、つかまる。

後ろから抑えられないように注意しながら、ずっと同じ方向に回る。


私は瞬間的な投げが下手なので、このやり方が一番いい気がする。

でも、かなり目が回ります (笑)


つかまらない、初心者向けの多人数掛け

受けを渦に巻き込む多人数掛け

グルグル回る、平和主義派の多人数掛け

背後に入られない多人数掛け
※マスク描写は省略しています。


受けがひとりずつ順番に来る場合

これは「正面打ち入り身投げ」の課題でよくあります。

1級、初段、二段で出題されることが多いです。

去年は密防止で、三段もこれだった気がする。


注意点としては

  1. 打ち込まれるのを待たない。自分から受けに向かっていく。
  2. 後ろに下がって避けない。動くのは横 (斜め前に入り身)
  3. 投げながら、次の受けを視界に入れておく。
  4. 投げたら間髪入れず 1.から繰り返す。

極端な話、受けが一列に並んでいたとしたら、自ら突っ込んで、その列を左右に蹴散らして崩す。

気後れしていたら、絶対にダメ。

力で抑える vs 重さで抑える

Okさんの「力で抑える」と「重さを掛けて抑える」の実演で、違いがよく分かりました。

抑えられて動けないのは一緒だけど、受ける感じが違う。


力尽くだと、痛くて嫌な気分になる。

「何よっ」って抵抗したくなる。


重さ掛けられると、不快感はない。

抵抗しても無理、と自分の力不足を悟るだけで、相手への反発はない。

相手の攻撃だけでなく、敵意までも鎮められそうだと思った。

後ろ両手取り一教

Okさんは背が高いので、腕はいつも私より上にある。

上にあるものに、どうやって重さを掛けるんだろ?


少し後ろに引きながら下がって、それから重さ掛けていけばいい。」

「あるいは裏に入る。

肘を曲げずに両腕を伸ばし、素直に重さを掛けていくだけでいい。道子さんの体重でも十分に効くはず。」


なるほど、その場で何とかしようと焦るから、無理やりになる。

少しベクトルを変えて、相手を誘導したり、自分が動けばいい。

腕の力よりも体重の方が確実に重いのだから、動きを止めずに上手く誘導すべし。


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ここから下は たまに意味不明な 稽古備忘録です。

月曜日の稽古

Day310 藤沢合気道会 2021.10.4

緊急事態宣言が解除され、久しぶりにT先生の平日夜稽古です。

天地投げ

T先生の天地投げはシンプルに見えて、奥が深い。


(表) 上の肘を畳み、両腕を上下に伸ばす。

相手が引き寄せられるので、そのままの形で前へと歩く。

腕を伸ばす時、外へ出さずに、内側から脇をしめて。


(裏) 表と同じように相手を引き寄せ、下の腕側の足を軸に後ろへ転換。

転換+1、2歩程度後ろへ移動してる気もする。

大きく下がらず、相手を巻き込むように少し下がる感じ。


かなり誘い込まれてくるので、そのまま自分の脇の下を通過させる。

相手のお腹を出させるように。

横面打ち一教 (表)

横面打ちは、相手のこめかみに届くように打つ。

フックのように横に振り上げずに、真っすぐ振りかぶり、そこから手刀の角度をつけて打つ。


取りは、受けの正面からは入れないので、少し斜めから入り身。

下から擦り上げるように。


骨で当たると痛いので、両腕の内側下向きで当たる。

相手がそのままひっくり返るくらいの勢いで深く、しっかり入る。


下からバッテンで腕をかけて、一教。

横面打ち入り身投げ (裏)

さっきと同じく、しっかり入る。

外側の肘を畳み、相手の勢いを逃す。


もう片手を相手の手首にかけながら、背後に入り身。

腕で動かさない。相手の動線を邪魔しないように、後ろに回り込む。

そのまま相手の勢いを前に誘導して投げる。


モタモタすると勢いを失うし、位置がズレると互いの力がぶつかる。

相手の動線を生かすのが難しい。

横面打ち四方投げ (表)

転身で相手の横面打ちを捌く。

そのまま四方投げ。


相手から離れて振り回しがち。

制御できるならまだしも、自分も一緒にフラつくのではダメだ。

自由に投げ合い

白帯10本ずつ、黒帯20本ずつ。

土曜日の稽古

Day311 A.K.I.湘南台 2021.10.9

座技正面打ち一教

膝行の後ろ足が引きつけられずにズルンと残る、ナメクジ膝行はしない。

体ごと前に出ないで、上半身だけで入ると、そうなる。


(表) 相手が振りかぶった時には、もう相手の懐にいるくらいにする。

そこまでしっかり入り身するから、次の動きが出来る。


足が残り、腕だけで正面打ちを抑えようとすると、相手の方が強くて上から潰される。

正面打ち二教~四教

立ち技も座技と同じで、体ごと前に出る。


審査時は、効く効かないよりも、受けにきちんと倒れてもらいたい。

三教に取った後、振り上げずに、そのまま畳に下ろす。

四教は、相手の腕を木刀に見立て、体重のせて振り下ろす。

諸手取り腰投げ

入り身転換して、体を開いて相手に並び、相手を小脇に抱える。

抱えた側の足を引きながら落とす。

両手持ち腰投げ

持たれた瞬間に息を吸いながら、両手を絡めつつ、入り身転換。

上の腕はなるべく上に伸ばし、もう片手はお腹につける。

両手でつくる円は、なるべく大きくする。


相手を伸び上がらせ、自分は低くなる。

相手を引っ掛けるように腰を横へ出す。

伸脚ストレッチのように、引っ掛けない側の足はのばして、つっかい棒にする (相手が重いと腰を痛めるから)


息を吐きながら落とす。

片手持ち腰投げ

両手持ちを上の手だけ持たれた感じで行う。

どっちに入ればいいか、分からなくなる …。

後ろ両手取り一教

後ろ両肩取り呼吸投げ

その1

相手が片方つかんで、もう片方の肩を取りに来たのに合わせ、前に沈んで投げる。

その2

相手とぶつかる様に、後ろに回転する。

相手が片方つかんだタイミングで動くくらいがいいのかな。

相手が回り込んできた後だと間に合わない。

諸手取り呼吸投げ

色んな諸手取り呼吸投げの練習。


側面に入り、腕を切り上げて投げる。

入り身転換して並んで、前に投げる。

腕を張って、相手の脇の下に肩を差し込んで投げる。

相手が取りに来るタイミングで腕を振り上げ、前に踏み込んで投げる。

三人掛け

二人掛け+受けもうひとりが片腕つかんで襟締め。

片腕は受けふたり、もう片腕は受けひとりに取られた状態になる。

相手にもよるが、ひとりにつかまれてる腕の方が動かしやすい。

日曜日の稽古

Day312 藤沢合気道会 2021.10.10

今日はたくさん飛び受け身したけど、そんなに痛い時はなかった。

ただ、飛ぶタイミングを逃して後ろ受け身で数回誤魔化した。

躊躇すると、タイミングを外してしまう。


10月なのに暑く、汗で濡れたマスクが鼻と口に貼り付き、呼吸困難に陥る。

片手取り呼吸投げ

相手を前に出すように。

自分の中心線は常に相手の方を向く。

自分のお腹の延長線上で、相手のお腹をぐーんと出させていく感じ。


先生の技は、なんだかズッシリくる。

先生はあまり動いてないのに、こっちはすごく動かされる。

技の重さ度合いがすごい。

片手取り呼吸投げ

入り身転換して相手と並ぶ。

腕を振り上げると、繋がりが切れてしまう。

腕の高さはそのままで前に進む。あるいは体ごと沈む。

片手取り呼吸投げ

入り身転換して相手と並び、持たれた腕と足を引いて、体を開く。

相手と一直線になるので、その線を延ばすように後ろに引く (飛び受け身)


私は入り身転換も体の開きも大回りになる。

直線の上で動くように意識すること。

後ろ両手取り二教 (表)

両腕をしっかり張り、半身になって足を引いて体ごと抜ける。

相手の上腕部をつかむ。

もう片手は滑らせて二教に取り、相手を畳に下ろす。

後ろ両手取り四方投げ

両手で畳を摺るくらいに上体を折って抜けると、目の前に相手の小手が来る。

下からつかんで四方投げ。

後ろ両手取り小手返し

今度は小手を上からつかんで、体を開いて小手返し。

掛かり稽古

今日やった片手取り呼吸投げ3種類を2本ずつ、ひとり6本ずつ投げ合う。

T先生「動く動く。つかまれてからじゃ遅い。ほら (相手が起き上がってくる) ここからもう始まってるよ。」

頑張って動くけど、足がもたつく。


3つめの呼吸投げで、投げる・抑えるを一挙動で行うように、と先生。

投げてから、一拍おかない。

投げた瞬間に、そのまま回り込んで抑える。

両手取り十字絡み

両腕を取られたら、相手の手首を片方つかんで、一教のように返す。

もう片手をその一教に十字に引っ掛ける。

そのまま相手を後ろ向きに畳に下ろす。

両手取り腰投げ

同じ体格のFさんに軽々とのせられた。

すごいなあ。

私はのせ方に迷い、モタモタしている間に時間切れ。

自由に投げ合う

10本ずつ。


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