二人掛け~基本と応用

2021.9.19 2021.11.6

二人掛け

二人掛けは、犯人が警察に取り押さえられるように、左右の腕をがっちりと両側から両手でつかまれる。

ひとりに対し、相手はふたり。

この状態から抜けて相手を制するという無理難題ですが、合気会では二段審査から出題されます。

二人掛けの基本的な抜け方

二人掛けは、左右どちらかから、四方投げの動線で抜けるのが基本のやり方です。

人によって少しずつ違います。

① じわじわ抜ける方法「1:2 → 1:1 → 1」

T先生「二人掛けで大事なことは、1対2を1対1にして、最終的にひとつになること。」

1:2 → 1:1 → 1 ??

数学の話?私は完全な文系なのでワカラナイ。


1:2とは … 最初は取り1 vs 受け2の状態。


片腕をぐっと斜めに胸につけ(道着つかんでもいい)その腕側の受けに近付く。

密着された受けは取りとひとかたまりになる。

これで1:1になる … つまり、取り1 vs 受け1になる。


ひとりの受けに対処するのなら、普通の諸手取りと同じ。

腰を少し沈めて自分のお腹の前で肘を曲げ、そのまま中心線を通って上げながら、体ごとくぐって抜ける。


抜けたら、隙間を空けずに受け同士を重ねる。

きっちり受けを重ね、自分も密着する … 1。

3人がひとつの塊になる。

② 激しく動く方法「ケツを振れ!」

コツは肩と腰。

先輩の真面目な「ケツを振れ!」の助言、知らない人が聞いたらセクハラっぽいゾ~と思いつつ、頑張って腰を振る。


肩の力を抜いて、腰を振る

デンデン太鼓のごとく腕はぶらぶらの状態にし、腰~胴体を振ると、受けの力が緩む瞬間が生まれる。

その隙に体ごと、腕の下から抜ける。

③ 両手で抜ける方法「拝む」

引っ張られた手に体で寄って、お腹~胸の前で、両手の指をしっかり組む。

キリスト教徒がお祈りする時の組み方。

そして拝んだまま、組んだ手を中心線通って上げながら、抜ける。

抜けた後どうするか

① ② ③ あるいは幾つかの組み合わせで抜けた後の動き方も大事。

抜けたら、隙間を空けない。
きっちり密着させるように受け同士を重ねる。
受けは腕も絡まってるし、動くスペースもないし、反撃しにくい。

自分もくっついて、3人でひとつの塊になる。


塊になったら、そのまま相手を畳むように、四股を踏んで沈む。

相手を放り投げない。

離れると受けは体の自由を取り戻し、すぐ起き上がって、つかまえに来る。


受けふたりを塊のまま下ろすと、重なり合って ジタバタ すぐに起きられない。

その間に、取りは間合いをとって体勢を立て直せる。

二人掛けの応用編

二人掛けは他にもたくさんのやり方があるそうです。

ざっと列挙してもらっただけでも、こんなにありました。

  • 左右の相手を両手でいっぺんに呼吸投げする
  • 弱い方の受けを投げてから、もうひとりに対処する
  • 足を前に投げ出して後ろに倒れ、体重で相手をぐらつかせる
  • 両手でそれぞれの受けに二教をかける
  • どちらかに寄って、後ろから足を引っ掛ける

可能ならば、両手でバーン!!と受けを同時に投げ飛ばしたい。

演武のクライマックスでよくあるけど、カッコイイですよね!


二人掛けの基本

二人掛けの応用

二人掛けの応用、後ろに倒れる

二人掛けの応用、足掛け
※マスク描写は省略しています。

でも … 現実的に考えると、私に出来そうなのは「二教をかける」「後ろから足を引っ掛ける」くらいかな。

二教も同時は無理だから、片方ずつかけることになりそう。

時間差で片方ずつだと、あまり効果的じゃない。


まずは基本の抜け方がきちんと出来るように稽古します。

三人掛け

三人掛けは、相手が三人に増える。

両手を左右からつかまれ、更に後ろ片手取り襟締めされる。


つまり、片方の腕はふたりの受けがおさえている。

相手にもよるけど、受けひとりだけの腕の方が動かしやすいので、そこを突破口にする。

抜け方は基本的に二人掛けと同じ。


どうしても抜けられなかったら、後ろにのしかかって体重をかけ、羽交い締めが緩んだ時に抜ける。

自分も一緒に倒れないよう、四股を踏み、しっかりとした体勢を保つ。


二人掛けが出来ないと、三人掛けは無理そうだ。

先は長い…。


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ここから下は たまに意味不明な 稽古備忘録です。

土曜日の稽古

Day302 A.K.I.鵠沼 2021.9.18

横面打ちのストレッチ3種

横面打ちへの対応策の練習。

相手に先んじる:前へ出る

前へ大きく出ながら、横面打ちを制する。

もう片手は下から相手の顎に当身。

相手を見切る:1歩下がる

1歩下がりながら、自分の正面で横面打ちを受け流す。

相手は、横面打ちをそのまま流されたので、ぐらつく。

前へ出ながら腕を相手の首に差し込んで呼吸投げへ。

相手に遅れる:転身する

出遅れたら、体ごと90度転身して横面打ちを流す。

横面打ち四方投げ

さっきの3通りのパターンを使って、四方投げ。

Uさん相手だと、腰を入れて、両腕で叩き落とすくらいじゃないと全く効かない。


相手が大きいと、無意識のうちに逃げ腰になってしまい、更に効かない。

自分から攻撃するくらいの気持ちでいかないとダメだ。

横面打ち入り身投げ

横面打ち回転投げ

足捌きの練習として。

転身して横面打ちを流す → 小手返し (裏) のように手首を上からつかみ、背中合わせになる→ 重み掛けて、腕を下へ回し、回転投げの形をつくる → 相手のお尻の後ろへとジャンプするくらいの気持ちで、大きく回りながら投げる。


慌ててしまう。

なんとか回転投げの形にできても、その後止まったり、足が絡まったり。

もっと足を動かさないといけない。

多人数掛けの練習

受けがひとりずつ順番にくる場合

これは「正面打ち入り身投げ」の課題でよくある。

1級、初段、二段で出題されることが多い。

最近は、三段以上でも密になるのを防ぐため、これだった気がする。


注意点は

  • 打ち込まれるのを待たない。自分から受けに向かっていく気持ちで。
  • 後ろに下がって避けない。横へと動く (入り身する)。
  • 投げながら、次の受けを視界に入れておく。

極端な話、受けが一列に並んでいたとしたら、自ら突っ込んで、その列を左右に蹴散らして崩す感じ。

気後れしていたら、絶対にダメ。

受けが一斉に向かって来る場合

受けが前方から数人、わ~っと向かって来たら、その集団を誘導するように、左右どちらかへと動く。

両側から来るとつかまるので、受け全体を自分の片側に置いておくのが理想的。

ちょっと引きつけてから、動く。


受けの中で比較的弱そうな人の方向へと動き、まずはその人を強そうな相手 にぶつける の方へ投げる。

あるいは、その人を三教などで制して 人質 盾にする。


しかし、言うは易く行うは難し。

わ~っと大勢で来られたら、もう逃げることしか考えられない。

単なる鬼ごっこになってしまった…。

ガッチリ持たれた場合

両腕を左右からとられる二人掛け、あるいは後ろ襟締めも加えて三人に持たれてスタート。


コツは肩と腰。

肩の力を抜いて、腰~胴体を左右に振ることで、受けの力が緩む瞬間がある。

その隙に体ごと抜ける。

片手持ち呼吸投げ

四方投げ (表) の要領で、相手の手首をつかむ。

肘を沿わせながら腕を捻じり上げて、相手の体勢を崩す。


相手の前膝の後ろに自分の膝を当てるように、1歩入る。

膝カックン、手での足すくい上げ、腰で押す、のを同時に行い、後ろにひっくり返す。

前のめりにならないように、腰を据えて入ること。

片手持ち腰投げ

そのまま入る腰投げ

持たれた腕を上に持ち上げ、そちらの足から45度に斜めに入る。

完全に相手に平行になって背中向けちゃうのは、回り過ぎ。

そこから自分の背中を滑らすように相手を落とす。

四方投げっぽく入る腰投げ

四方投げ (表) の要領で相手の手首をつかみ、捻じり上げたその腕をくぐりながら、45度斜めに入る。
背中を滑らせて相手を落とす。

番外編

四方投げっぽく入りながら、沈んで、相手を肩の上に担ぎ上げる肩車へも移行できる。

両手持ち呼吸投げ

向かってきた相手に対し、両肘曲げて下方向から突き上げるようにしながら1歩出る。

相手の勢いがそがれた瞬間に、前へ踏み込んで落とす (後ろ受け身)

その瞬間に後ろ足を引きながら転換することで、相手を放り出す (前受け身)
後ろ足を引きながら沈んで、高低差をつけると更に効く。

タイミングが難しい。
Kさんは合わせてくれるから、上手く出来てる気になる。
でも、重たくて大きい白帯の男性だったりしたら、絶対グダグダになる!威張ってる場合じゃない

前受け身

Nさんが前受け身練習をしていた。

「もっとギリギリまで粘ってから、受け身を取る。高い位置ではなくて、低い位置。」

低い位置で受け身を取れば、内臓への衝撃も減るし、疲れにくくなるはず。」


弧にした腕で受け身しなければ、という思い込みが解けたら、Nさんの受け身は断然良くなった。

日曜日の稽古

Day303 藤沢合気道会 2021.9.19

片手持ち呼吸投げ

相手をのばして、お腹を前に出させるように。

両手持ち天地投げ (裏)

肘を畳んで、腕を上下に開く。

転換して後ろへ回りながら、相手が脇の下に引き寄せられて来るのを待つ。

腕で引っ張らない。上から投げつけようとしない。

両手持ち呼吸投げ

持たれた腕の位置は動かさない。

相手の前足外側に入り身転換して、両腕を前に張る。

相手と並ぶので、両手の親指を下に向けるようにしながら前に出して投げる。

片手持ち回転投げ

さっきの呼吸投げと同じように入り身転換して、腕を張りながら、下から顎に当身。

腕をくぐって、手を自分の太腿につけた状態で後ろに大きく下がる。


腕を振り上げ、手を持ち替えるやり方は、T先生は「流れが切れる」と好まない。

ずっと動きが繋がる様にする。


相手の頭を下げさせ、お尻の間に一足飛びするようにして180度転換しながら投げる。

正面打ち回転投げ

正面打ちは、相手の動きを見切って体を開くのが大事。


今回は、まずはお互い相半身で手を合わせたところから。

前足を引きながら、体を開く。

手首をつかんで、腕をくぐって入り、後ろに下がって相手を崩す。

さっきと同じように投げる。

杖取り

武器取りで大事なのは、、しっかり入れるかどうか。それだけ。そんなね、技なんて誰も見てないから (どうでもいい)

審査する立場の中でも上の方に違いない先生が仰ると、なんだか変な感じ。


私は受けなので、杖を振る方。

「杖の振り方も先生方見てるから、ちゃんとやれるようにした方がいいよ」と先輩。

あ、冷汗でてきた。


突き・正面打ち・横面打ちの3種類を練習した。

YouTubeでざっと検索した限りでは、突きからの杖取りばかりだった (左手が前の直突きのみ)

合気会の中でもうちのA.K.I.は、武器取りのバリエーションが多いのかな?

横面打ちのやり方

正面で構える。

前足を引きながら体を開き、杖は斜め下へ。

後ろの手を杖の上で滑らせ、前肘は高く上げながら、後ろ足から大きく踏み出して袈裟に斬る。


前肘を高く上げるのがポイントらしい。

左右両方振る人もいるけど、右側からだけでも構わないみたいだ。

片手持ち呼吸投げ

互いに10本ずつ投げる。


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